ふと気がついたら顔や手の甲に
ぽつぽつと汚れがついていたので、
慌ててこすってみたら、それがシミだった
という経験はありませんか？
このシミの正体は
メラニン色素が肌にたまったものです。
メラニン色素は肌が刺激を受けた時に
肌を守ろうとして作られるものです。
通常、肌のターンオーバーが上手く行われていれば、
メラニン色素は肌の表面へと押し上げられて排出されます。
つまりシミにはならないのです。
シミが出来るのは
ターンオーバーの周期が長くなり
メラニン色素が排出されずに
残ってしまうからです。
さて、ターンオーバーとは
一体どのようなもので、正常な周期は
どのくらいの期間なのでしょうか。
ターンオーバーとシミの関係、
またターンオーバーと密接なかかわりを持つ
角質層についても説明していきます。
ターンオーバーとはお肌の新陳代謝のこと
ターンオーバーとは、ひと言で分かり易く言うと
肌の新陳代謝のことです。
肌が生まれ変わる様子
と言えば分かりやすいですね。
人間の皮膚は
「表皮」
「真皮」
「皮下組織」
で構成されています。
通常「肌」
と私たちが呼んでいるのは
「表皮」のことです。
この表皮は一番外側から
体の内側に向かって
「角質層」
「顆粒層」
「有棘層」
「基底層」
という４層構造になっています。
基底層で生まれた細胞が
だんだんと表面へと押し上げられて
最後に角質となり角質層を作ります。
悪者扱いされてしまう角質・・実はとても大切な役割が？！
「角質」というと
あまりいいイメージを持たない人も
少ないくないと思います。
角質＝かかとなどの固くなった皮膚
を思い浮かべるからではありませんか？
ところが、角質は肌にとって
とても必要なものなのです。
わずか0.02ミリの角質層は
「水分保持」と「バリア機能」
という大事な役割を持っています。
なので「角質除去」など
必要以上にしないことです。
質のいい角質層を作ることが大事なのです。
自然と剥がれ落ちる瞬間まで
角質は、外部の刺激から、肌を守ってくれいている
とても重要な役割があるんですね。
では、質のいい角質層とは
どういうものでしょうか？
それは先ほど触れた
「ターンオーバー」
が重要なカギです。
理想的なターンオーバーの周期とは？
理想的なターンオーバーの周期は
２８日～５６日と言われています。
場所によって違うので差がありますが
皆さんが一番気にしている
顔の肌に関して言えば２８日が理想です。
手の甲や足など体の末端部分は
血行の関係で周期が長くなります。
基底層で作られた角化細胞が
細胞分裂を起こしながら徐々に肌の表面へ
押し上げられる期間が１４日間です。
この１４日間のうち
細胞が成熟していくのです。
その後細胞核を失い角化し
角質細胞を形成するのです。
角質細胞になってからさらに１４日間
肌を守る役割をして、自然に剥がれ落ちます。
年齢を重ねると
そのターンオーバーの周期が
長くなる傾向があります。
要するに新陳代謝が落ちた状態です。
そうなると角質が肌の表面に溜まり、
くすんだり、ごわついたりするようになります。
【重要】「ターンオーバーのサイクルが早ければよい」という訳ではない理由
では、ターンオーバーが早ければ
どんどん肌が生まれ変わって
いつもぴちぴちのお肌でいられるのではと思いますよね。
ところが、ターンオーバーの周期が短くなると、
細胞が未完熟状態で角質層へ押し上げられてしまい、
質の悪い角質になってしまいます。
そうなると保湿力もなくなりバリア機能が弱く、
肌を十分に守りきれずに外部の刺激で
シミの出来やすい肌になってしまうのです。
要するに肌を正常な状態に保てる角質層を作るためには
「理想的な周期でターンオーバーをするように促す」ということです。
正常なターンオーバーを促すためには
老化の三大ダメージと言われている、
・紫外線
・乾燥
・酸化
を防ぐことが大事です。
そのためには
１）紫外線を浴びないようにすること、
２）ストレスを溜めず規則正しい生活をすること、
３）血行を良くするために運動をしたり、
体を冷やさないように気を付けること
です。
食生活も大事です。
「〇〇にはこの食材がいい」
なんて情報が氾濫していますが、
基本はバランスよく食べることです。
体にいい物をコツコツと
毎日バランスよく摂取して
心身ともに健康であることが結局肌にいいのです。
